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時代小説に夢中

令和初の「歌会始」放映を観て、田辺聖子著「小倉百人一首」を再読

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1/16に、令和となって初めての新春恒例「歌会始」が、皇居で行われました。
たまたま仕事で訪問したお宅のテレビで放映されていて、仕事中なのについつい見入ってしまった。
 
 
今年のお題は「望(のぞみ)」
 
一般応募から入選者10人が招かれた中で、今回最年少の18歳女子高生の作品が次。
 
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お母さんが娘の将来を真剣に聴こうとしてくれて、娘はそれをちゃんと感じている様子が目に浮かんでくる。
 
 
 
もうひとつ目に留まったのが次。
 
  今よりも 人々の文字 うつくしき
  平和を望む 戦時下の日記
                  大阪府 土田真弓さん
 
 
一気に蘇った・・・・・!
鹿児島の知覧特攻平和会館に展示されている手紙の数々が。
 
家族や婚約者への愛を綴った遺書。
何年か前に訪れて目にしたとき
ガラスケースにパタパタパタと
あんな風に止められない涙はなかった。
 
17~18歳くらいなのに、とても美しい文字だった。
 
 
 
 
五・七・五・七・七
たったこれだけで、情景を鮮やかに表現できる日本語の魅力。
はぁ、いつか私にも・・
 
 
小倉百人一首」は、田辺聖子さんが軽妙な大阪弁で解説してくれているので、楽しく読めてしまいます。
詠み手のエピソードも豊富。
16番:中納言行平は、在原業平の兄。
で、雪平鍋はご存知かと思うけれど、その行平が語源だって。
 
 
天智天皇から始まって、小野小町紀貫之紫式部清少納言・・・
超有名人の歌がわかりやすくて、これで百人一首が好きになったというレビューが多い。
 
そして、恋の歌も多いから面白いのだ。
 
40番:平兼盛
  忍ぶれど 色にいでにけり わが恋は
  ものや思ふと 人の問ふまで
 
ぼくは 自分の思いを じっと胸に 秘め隠してきたが
おのずと顔や雰囲気に出たのか
”君は恋しているんじゃないか
物思わし気にみえるよ”と
人にたずねられるほどになってしまった
 
昔も今も恋する気持ちはかわりませんねぇ。
 
 
 

 

 
 
 
短歌でもうひとつ気になったのが
セーラー服の歌人・鳥居さん

 

キリンの子 鳥居歌集

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