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【自宅看取り】②準備とケアマネジャーについて

今回は「自宅看取り」をするための準備・流れと、「ケアマネジャー」についてです。

ハートのイラスト(水色)

在宅医療への切り替え

在宅医療の対象は、末期癌だけではなく、小児も老人もすべての病気が在宅医療の対象ですが、ここでは、介護保険サービスを利用する場合での説明になります。

介護保険サービスは、65歳以上で介護保険料を支払っている場合に利用できますが、40歳以上で特定の病気(特定疾病16種*1)の診断がある場合も利用できます。末期癌が含まれます。

在宅医療への切り替え、3つのパターン

入院中の病院から在宅へ

自宅へ退院するのか、転院するのか、方向性が決まれば主治医に伝えます。病院には相談室があるので、自宅看取りの場合は訪問診療をしている医師を紹介してもらいます。

施設から在宅へ

一旦は入居となったが、家族が定年を迎えて時間にゆとりが出たり環境の変化で、やはり家に帰してあげたいなどの場合は施設のケアマネジャーや相談員に伝えて、在宅のケアマネジャーを探します。

自宅通院中から在宅医療へ

家族が通院の介助をしていたけれど、動けなくなり通院が難しくなってきたが、将来は入院をせずに自宅で最期を迎えたいという場合は、受診先の医師に相談して訪問診療をしてくれる医師を紹介してもらいます。

在宅医療の期間は人それぞれです。末期癌の場合は、切り替えて1週間足らずで最期ということもあります。老衰などでは何か月も在宅医療で過ごされる方もいます。

タイミングは「帰りたい」「帰してあげたい」時がベストかと思います。

看取りの準備

介護保険サービスを利用していて看取りの時期になった場合は、そのまま担当のケアマネジャー(介護支援専門員)が相談にのってくれて、必要なサービスの調整をしてくれます。

初めて介護保険サービスを利用する場合は、お住いの地域の「地域包括支援センター」か市区町村へ相談してケアマネジャーを探します。

在宅医とケアマネジャーが決まれば、あとは訪問看護や必要なサービスの提案をしてくれたり調整してくれるので、わからないこと不安なことは聞いて納得・安心できるようにしましょう。

状況によって必要なサービスは変わってきます。

<入浴>

自宅の浴室が入浴可能であれば看護師さんが手伝ってくれます。自宅での入浴が難しい場合は「訪問入浴」といって、部屋に簡易浴槽を運んで寝たまま入浴ができるサービスもあるので、最後に入浴をさせてあげたいと1回だけの利用をされる方もいます。

<トイレ>

末期癌の方で自分でトイレに行ける場合でも、最後はベット脇に置くタイプのポータブルトイレを使用するかオムツになる場合が多いので、オムツ介助は必要になると思っておいた方が良いです。その場合でも、訪問看護訪問介護でお手伝いはしてもらえます。

介護保険で考えられるサービス例(在宅医・ケアマネジャー以外)

  • 訪問看護(健康管理、緊急時対応)
  • 訪問入浴(寝たきりでも入浴可能)
  • 訪問リハビリ(関節が固まったりしないようなリハビリなど)
  • 訪問介護(清潔支援など)
  • 訪問薬剤師(薬の配達と説明、管理)
  • 福祉用具(介護ベットや車いすなどのレンタル、ポータブルトイレの購入など)

これらのサービスすべてが必要なわけではないので、ケアマネジャーや訪問看護師と良く相談して必要なサービスを決めていきます。

費用はどれくらい?

  •  介護保険サービスは、昔は1割負担であったが、現在は収入に応じた負担が必要になっている。
  • 例えば年金収入だけで住民税が非課税であれば1割負担、大企業勤務や公務員だった人は2割負担または3割負担。
  • (例)訪問看護サービス1時間=8190円(1割の人の自己負担 819円)

お住まいの地域や事業所の規模などによって多少の違いはあります。

ケアマネジャーについて

ケアマネジャーは医療介護福祉に関する実務経験が5年以上で受験ができる資格なので、ケアマネジャーの基礎資格も多種です。

実務についているケアマネジャーが保有する資格

※H27年調査(それ以降の調査結果が見当たらない)

ケアマネジャー選びのポイント

保有資格が何か?看護師か、介護福祉士か?

基本的には保有資格に関係なくすべての利用者を担当できますが、得意分野はあったりします。

②事業所は近いか

できれば事業所は近い方が良いです。来てほしい時に遠方のために遠慮してしまうことのないように。

③ケアマネジャーは変更できる

終末期の時期は日々いろいろ変化もあるため、そのような時期にケアマネジャーの変更は避けたいところですが、あまりにも合わないなどがあれば変更も考えましょう。

ケアマネジャー

ケアマネジャーのお仕事に就いてからたくさんのケアマネジャーを見てきました。私の場合は尊敬できるケアマネジャーや、刺激を与えてくれたケアマネジャーが身近にいたので、スキルアップする機会を持てて幸運でした。けれど、残念ながらそうではないケアマネジャーもいますが、これは、医師でも看護師でもどんな職種でもあることです。

そこで、私がケアマネジャーを探すとしたら

行政も地域包括支援センターも公的な機関なので情報提供はできても、「このケアマネジャーが良いです」と紹介することはできません。なので、ケアマネジャーの情報を知っている地域包括支援センターへ相談に行って、希望に添ういくつかの候補を教えてもらえるようにお願いをします。次に、教えてもらった事業所へ電話をかけて、電話対応の良いケアマネジャーと面接を決めます。

エピソード

何年も前のことですが、当番で土曜出勤をしていた時に新規の相談のお電話がありました。当時、3名のケアマネジャーが在籍していましたが、私は担当件数MAXだったため受け持つことが難しい状況でした。「担当者は月曜に決まりますが、明日の日曜をはさんで月曜までお待ちいただけますか?」と返答をしたところ、「良かった・・光が見えました。大丈夫です、月曜日に来てもらえるなら待てます。」と、介護者であるお嫁さんの安堵の声がとても気になりました。

そこで電話を切ることもできたのですが、「光が見えました」の声があまりにも困っている様子が想像できたため、状況をお聞きしました。すると、疎遠になっていた義母が退院することになり行き先がなく引き取ったが、動けない状態でどうしたら良いかわからずに困っていたのでした。

結局、その日のうちに私は訪問したのですが、困っている家族や介護者にとって、電話の相手の対応だけでも精神的に救われることがあります。なので、まずは電話の対応を聞いてからケアマネジャーを決めることをお勧めします。

 

  次回は「【自宅看取り】旅立ちの時まで」を予定しています。

 

*1:①がん(医師が一般的に認められている医学的見地に基づき、回復の見込みが無い状態に至ったと判断したものに限る)
②関節リウマチ
筋萎縮性側索硬化症
④後縦靱帯骨化症
⑤骨折を伴う骨粗鬆症
⑥初老期における認知症
⑦進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、及びパーキンソン病
脊髄小脳変性症
⑨脊柱管狭窄症
⑩早老症
⑪多系統萎縮症
⑫糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
⑬脳血管疾患
⑭閉塞性動脈硬化
慢性閉塞性肺疾患
⑯両側の膝関節または膝関節に著しい変形を伴う変形性関節症